「ダウン症かもしれない」―生まれたその日、私の世界が止まった日

2800gで生まれた私の娘。エコーでは何も異常は見つからず、妊娠中もとくに問題はありませんでした。
「元気に生まれてきてくれたらそれでいい」――そう思っていたのに、出産直後、先生から言われたのは
「お顔立ちや手のしわ(猿線)に、ダウン症の特徴があります」という言葉でした。

その瞬間、頭の中は真っ白になり、涙が止まりませんでした。

■ 診断がつく前の“確信のない不安”が一番つらい

「おめでとう」と言われるはずだった出産が、悲しみに変わりました。
私のせいかもしれない。夜勤で働き続けたから? 食べたものがいけなかった?
“なんで私の赤ちゃんがダウン症なの?”
罪悪感、自責、混乱、怒り――さまざまな感情が次々に押し寄せてきました。

娘は酸素の値が低く、大きな病院に救急搬送されました。
私は産院に1人だけ取り残され、赤ちゃんと離れて過ごす1週間。
産後の身体の痛みも、心の痛みも、何も癒えないまま…。
検索魔になって、ダウン症について朝から晩まで調べ続けていました。


■ 予想していた未来と違うからこそ、時間が必要だった

当たり前のように訪れるはずだった「普通の未来」。
でもそこには、全く別の未来が用意されていました。
泣いても、悔やんでも、怒っても、答えは変わらない――
そんな現実を、すぐには受け入れられませんでした。

1週間、私は毎日泣いていました。
ダウン症の情報を読めば読むほど、不安ばかりが膨らんで、
「どうして?」という思いが、心を締めつけていきました。


■ 今、同じように悩んでいるあなたへ

もし今あなたが「もしかしてうちの子も?」
そう思って検索しているなら、きっと不安で眠れない夜を過ごしていることでしょう。

まず伝えたいのは、あなたのせいじゃないということ。
どんなに健康に気をつけていても、ダウン症は誰にでも起こりうる染色体の変化であって、親のせいではありません。

そして、赤ちゃんはあなたに会いたくて生まれてきた――
その事実に、少しずつ心が追いついていきます。
1週間、1ヶ月、3ヶ月…時間はかかっても大丈夫。



未来は変わってしまったかもしれない。でも、“悪い未来”とは限らない。この子と出会えた人生を、あなたが少しずく好きになれますように。

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